クレヨン王国シリーズ以外の福永作品の紹介です。現在入手困難な作品がほとんどとなっています。
第9回オール読物新人杯受賞作品。同雑誌には、作品と共に福永先生の受賞コメント(写真付き)も掲載されています。
熱海を訪れた画家が出会った、口のきけない少女と彼女が描いた赤い鴉の絵にまつわる物語。福永先生自身は意識されていなかったそうですが、クレヨンが小道具として登場するなど、後の作品にも繋がる所が感じられ、興味深い作品です。
モービル児童文学賞受賞作。入選作発表広告です。一部省略されているそうですが、受賞作品として原文が掲載されています。受賞のことば、選評も掲載。
おおみそかの夜、捨てられる運命を悟ったクレヨンたちの物語です。クレヨン王国が生み出されるきっかけとなった作品だそうです。(『赤馬物語』収録)
金魚を題材にした短編です。金魚マニアの「私」が出あった女賭博師の話。平林たい子さんが選評を書かれています。
毎日のように、夫の前妻と、同じ場所に埋葬されている自分の飼い猫の墓参りを続ける、資産家の夫人。彼女の行動を不思議に思った、墓の管理をしていた僧が知った真実とは…。
朝日新聞の文芸時評(江藤淳/昭和40年11月27日(土)夕刊9面)に「新潮」同人雑誌推薦小説特集内の注目作の一つとしてタイトルが挙げられています。
未確認。
実録巷談新書というシリーズ中の一冊。昔の巷談を小説としてまとめたもの(?)なようです。江戸時代寛永期に行われた御前試合(将軍の面前で行われた剣術大会)を描いた作品。とはいっても、史実的には無茶苦茶です(^^;;)柳生家と由井正雪との争いを軸に、柳生十兵衛や荒木又右衛門、宮本武蔵といった剣豪が登場し、派手な立ち回りを演じています。
キリマンジャロと名づけられた一頭のライオンの物語。
未確認。モービル石油が募集した、同社のシンボルマーク「赤馬」をテーマとした童話集。「十二色のクレヨン(福永令三)」「カマッコと赤いキリマ(岩上行忠)」「ロクの赤い馬(川口志ほ子)」 「ゴサンクロの赤馬物語(袖山富吉)」の4作品が収録されています。日本全国の小学校に寄贈されたそうです。
毎日新聞主催の童話コンクールの受賞作品を集めた短編童話集。福永先生の作品他、同賞を受賞した中島千恵子氏の「まめだの三吉」、兵藤郁造氏の「赤い郵便箱」が収録されています。単行本のタイトル部分には3作とも表示してありますが、データベースによっては『まめだの三吉』「中島千恵子」が表題および著者となっています。
銀行へおつかいに出かけた一郎君が、引き出したお金を盗まれてしまい、友達のユカちゃんと犯人を追いかけるお話です。同じようなエピソードが、後の『クレヨン王国月のたまご』の中で使われています。
毎日新聞主催の児童小説コンクールの入賞作品。中学生のあした君が、お父さんをひき逃げした犯人を追う内に、複数に絡み合う事件を解決するお話です。動物じいさんが語る、じいさんと動物の思い出を語った五つの昔話、「動物じいさんの昔ばなし」を同時収録。
青い鳥文庫の福永作品中で唯一、クレヨン王国シリーズではないお話です。不思議なみどり色の小人ジムと、キミリーとエミリーの二人姉妹の交流を描いています。
流星群を見るために山の別荘を訪れた3人の少女が出会ったのは…。
何でも欲しがるサンタさんのお話。松井しのぶさんの絵が可愛らしい絵本です。